2016年8月27日土曜日

マインドフルネスに関する5つの誤解(5)

この記事は、WEBメディア“Mindful”内の記事“5 things people get wrong about mindfulness”を和訳したものです。ご自身の瞑想やマインドフルネス活動の参考にしてください。

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神話5:マインドフルネスは単なる次の流行産業に過ぎない

メディアやマーケティングはいいものごとを必要以上に大げさなものにしてしまいがちです。例えば今までに自然やオーガニック、環境にやさしいこと、ホリスティックに関することなどが過剰に喧伝されてきました。今マインドフルがまさにそのときを迎えようとしています。マインドフルなハンバーガー、マインドフルなペットケア、マインドフルなあれやこれや…マインドフルネスに関する様々なものが世の中に出てきています(もちろんこのウェブマガジン「マインドフル」もです)。一度何かの言葉がはやって濫用されるようになると、だんだん耳障りになってきます。でも「オーガニック」という言葉が濫用されたからといって、純粋で質の高いオーガニック製品の価値がなくなるというわけではありません。マインドフルネスに関しても同じことです。世間の人々はマインドフルネスについてよく知らないと感じていて多くの誤解を持っており、そうするといろんな人々や企業がてっとり早くあぶく銭を稼ごうとするのです。

そのような動きには偽物や模造品、いんちきがつきものです。すでにニューヨーカーやハフィントン・ポスト、エコノミスト、そしてガーディアンなどの数多の新聞、雑誌が、「マインドフルネスは大きな金になる」と主張しています。ただ、私はたくさんのマインドフルの講師を知っています。彼らの平均的な収入は、控えめに言ってささやかなものです。そして彼らのほとんどが日々の糊口をしのぐための「本業」を持っています。真っ当なマインドフルネスの講師が偽者たちを市場から締め出すためには、マインドフルネスに関する仕事できちんと生計を立てられるようになる必要があります。したがって、彼らはどのようにマインドフルネスを教えるかについて学ぶ必要があるのですが、これはかなり難しいことです。マインドフルネスの講師になりたいという思いは、例えば大学教授や聖職者となった人たちがそう感じるような職業に関する神のおぼしめしに近いものがあり、高給目当てというような不名誉な動機ではないからです。

瞑想が過剰に商業化されることの危険性はあなどれないものです。お金の問題ではありません。当然何らかの商売は行われ、瞑想を始めた人は教えてもらう誰かに相応の対価を支払うことになりますが、かといって過剰な販売はきわめて危険です。「簡単で爽やかな5分の瞑想が人生を変えるだろう」と、瞑想がまるで万能薬や特効薬のように説明されることがあります。それが本当なら素晴らしいことですが、往々にしてその言葉通りにはいかないものです。心の鍛錬はシビアな商売です。私たちの心はパワフルで驚きに満ち、基本的には健全でよきものですが、そこには竜のような激しく荒々しいものも潜んでいます。中には遺伝的あるいは後天的な精神疾患を発症する可能性もあります。私たちの心は奥底に深く暗い恐怖を抱えてもいます。私たちの生命と世界にはときに栄光と喜びが訪れますが、同時に痛みに満ちてもいます。真のマインドフルネスとは、すべての試練と困難をも含め、人生のあらゆる真実を見る視野とともに成されるものです。その境地に至るまでに我々は、自身も探求し学び続け、教えながらも共に学ぶような、よき先達を必要とします。


世間においてマインドフルネスの関心が、それ自体がもたらす純粋な恵みによって持続されるのと同時に、マインドフルネスのまがいものも次々と現れるでしょう。しかしその場しのぎの娯楽は本来の満足をもたらさないものです。今後、多くの人々が本来のマインドフルネスを探究し、見出だしていくでしょう。そして、社会全体がマインドフルネスに関する知見をより深めていくことになるでしょう。

<おわり>

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